
2019年のデータですが、訪日外国人のうち61%はリピート客です。
海外から日本への旅行に来たお客さまが、実際に訪れた日本でその魅力に魅せられ、日本の「ファン」になって何度もお越しになる。
そんな姿が想像できます。
私たちネイチャーガイドもその流れに乗り、
インバウンドのお客さまに「ファン」になっていただくにはどうすれば良いか?
今日はそんな視点から提案してみます。
「お客さま」から「ファン」へはビジネスの常道

いまさら言うまでもないことですが、
ビジネスにとって、「お客さま」から「ファン」になっていただくことはとても重要な要素。
有名なパレートの法則でも、お客さま全体の2割である優良顧客(ファン)が売上の8割をあげていると言われます。
そして、どうやったらファンになっていただけるかという取り組みは古くからマーケティングの重要なテーマとして語られてきました。
お客さまとファンとの違いは、
- お客さま = 商品を買っていただく方
- ファン = 応援してくれる方、そのブランドを熱烈に支持してくれる方、何度も買っていただく方、新しいお客さまを紹介していただく方、信者。
などと定義するとわかりやすいかもしれません。
ちょっといやらしい表現ですが、
信者という2文字を左右方向に縮めて書くと「儲」だったりもします。
私たちガイドも、ファンが増え、リピート客が増えれば、事業として成り立ちやすくなります。
また、お馴染みのお客さまに囲まれて楽しく充実した日々を過ごすことができそうです。
リピートされるガイドに必要な力は?
では、私たちのようなガイドのファンになっていただき、
何度もリピートしていただくにはどうしたら良いでしょうか?
2つの視点から提案します。
キーワード1 「Fan = Fun」

Fanは、先ほどから言及しているファン(支持者)、Funは楽しむと言う意味です。
どんな仕事でもそうかもしれませんが、サービスを提供する私たち自身が、
笑顔で楽しんで仕事をすれば、
そのサービスを受けたお客さまがファンになる確率は高いと思います。
ガイドの途中にちょっとした笑いの要素やギャグを入れる。
インバウンドのお客さまに受けそうな小物を身につける。
…など少しの工夫で笑顔あふれるツアーになります。
いやいや、それはわかるけど毎日忙しいし、
苦労も多いので、仕事なんて楽しめないよ!
と言う方もいらっしゃるかもしれません。
そんな時は、ガイドという仕事のゴール(目的)を
もう一度明確にすることをおすすめします。
仕事のゴールは必ず誰かを幸せにすることにありますよね。
お客さま?地域の方?家族?自分自身?
その幸せに向かっている仕事だと改めて認識できたら、
やりがいも倍増、楽しめるのではないでしょうか。
キーワード2 「インタラクティビティ」

インタラクティビティ = 双方向性も
ガイドのファン作りには重要な要素だと私は思います。
私たちは「ガイド」という立場上、
どうしても知っている情報をお伝えしようと一方通行になりがちです。
しかし、こちらの記事でも紹介した通り、
ガイドの本当の目的は「情報を伝える」のではなく
「お客さまを笑顔にし、良い思い出を作ってもらうこと」ではないでしょうか。
そのためには、用意した情報を一方通行で伝えないことです。
ツアー中はお客さまの反応を観察し、お客さまのニーズがどこにあるかを探りながら、
話す内容・訪問場所をフレキシブルに変えて行くと良いでしょう。
クイズなどを取り入れて、お客さまが話す機会を増やすのもいいかもしれませんね。
ファンを増やして地域にも貢献しよう

ネイチャーガイドやタウンガイドは、
その地域にお客さまに来ていただくことで初めて成り立つ仕事です。
ですから、私たちのガイドツアーのファンが何度もツアーに参加してくれるようになれば
地域へのお客さまが増え、地域の経済を活性化する一助になります。
日本の観光政策も「訪日外国人を地方へ」という方向に舵を切り始めました。
賑やかな田舎を目指して一緒に頑張りましょう!
<<参考>>
ネイチャーガイドの必要性とその在り方 奥入瀬フィールドミュージアム
ネイチャーガイドが食っていけない理由は 「今井ひろこドットコム」
1日7万円稼ぐプロネイチャーガイド 観光経済新聞
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